レス・ポール製作記録
No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10 TOP
磨きですが、1000番→1500番(適宜3Mのスポンジ使用)→コンパウンド(ミディアム)で終わりです。 水性塗料を使っていることを口実にはしたくありませんが、性格上、どうも仕上げ磨きには気合が入りません。ちょっとくすんでいた方がオールドライクだと思います(言い訳)。 |
|
コントロールキャビティ(写真)、ピックアップのキャビティ、スイッチのキャビティに導電塗料を2回(2日に分けて)塗ります。 塗るからには後ほどここをアースしないといけません。コントロール、スイッチはそれ自体がアースされるので自然にアースされますが、ピックアップキャビティはどこかからアースを引き回してくる必要があります。SG-T2はピックアップの裏側からアース線が出ていますが、ピックアップを外しにくくなるので私は別途配線することにします。 |
|
ハンダ付け前にPOT類を設置してにらめっこです。 如何に美しく配線するか考えます。 基本設計の一番下に回路図を示します(今回配線直前に見直しをかけ、アースの引き回しを明確にしました)。 今回、コイルカット(ハムバッキングPUの半分をシングルコイルとして使う)の為、トーンPOT(右2つ)はスイッチ付きPOTです。 |
|
ちなみにPOTのインジケータですが、5号機を後日分解した際、塗料と癒着しているのが見られましたので、トップとの接触面積が少なくなるように少しそらせ、さらに接触面にマスキングテープを挟みました(外観上はわかりませんが)。 | |
ピックガードですが、オリジナルとトップのアーチ形状が違う為か、そのままでは中央の止めネジ先端がメイプルトップと接触します(写真はちょうど陰になってわかりにくいですが)。 その為、ネジを短く削り、更にブラケットもヘの字に若干曲げました。 |
|
エンドピンは塗装時もずっと付けていますが(その方が作業性が良いので)、フェンダータイプとギブソンタイプでボディ接触部の面積が違うとは知りませんでした。塗装中はずっとフェンダータイプ(ラップスチールから借りた)をつけていたのですが、塗装の跡がちょっと見えてしまいました。ストラップピンワッシャーで何とかごまかしました。 | |
さて配線開始です。レス・ポールはスイッチがこの位置にあるためにシールド線が5本もボディを斜め縦断する非効率な(ノイズも乗りやすい)配線になっています。 まずは鬼門のスイッチからハンダ付けし、キャビティに取り付けました。 スイッチからの配線(シールド線3本、1本はアウトプットジャックへ、もう2本はヴォリュームPOTへ行きます)はまずフロントピックアップのキャビティから引っ張り出します。 |
|
3本のシールド線を今度はリアピックアップ側に通し、更にコントロールキャビティに通します。トレモロ設置の為、溝がN字になっていて多少通しにくいです。 さらにピックアップを通線します。 |
|
先ほどのスイッチからのアース線のうち2本はヴォリュームPOTに配線します。 POTの3本足のうち1つはアースしますが、このように足を折り曲げてPOTのボディと接触させてハンダ付けします。トーンPOTのセンター足も同様です。 |
|
こちらはトーンPOTです。ヴォリュームPOTへ信号線を分配しますが、これをシールド線とし、ヴォリュームPOTまで来たアースをこちらに受け渡すようにしました。一石二鳥です(まあ、常套手段ですが)。 アース線は熱収縮チューブをかぶせ、他の端子と接触しないように処理しました。 |
|
こちらはスイッチからの3本線の一つ、アウトプットジャックに繋ぎます。 | |
リアPUキャビティのこの位置にアースラグを設けました。ここから3本電線が出ていますが、1本はフロントヴォリュームPOTからのアース線、1本はトレモロへ、もう1本はフロントPUキャビティに行ってます。 | |
こちらがそのトレモロのアースです。 | |
さて、配線が終わりました。 | |
ピックガード用塩ビで蓋を作ります。蓋の裏面には銅箔を貼りました。StewMacの製品ですが糊まで導電性です。 | |
弦を張ってペグ、ロッドカバーを付け、あとはナットの加工、溝切りをして完成です(弦高等、細かい調整がありますが)。 普段はグラフテックTREM NUTを使ってますが、さすがに黒いと違和感があるのでSlip Stoneというやつにしました。すべりは良いのですがテフロンみたいで削りにくいです。 |
|
さて、今回の作品の特徴についてご紹介。 トーンPOTはこのように引っ張るとシングルコイルになります。 ヤマハSGのバイサウンドと同じです。 |
|
トレモロですが、わずかにお尻を浮かせフローティング状態にすることができました。 ローラーサドルの効果か、とても動きが滑らかでチューニングも安定している感じがします。 ちなみに裏のスプリングをちょっと強めればノンフローティングにできます。 |
|
ボディ裏は本物レスポールとはもはや別物です。 ヒールレスカッタウェイ、コンターボディがセクシーでしょ? |
|
ヘッドはこんな感じ。ロッドカバーのネジはナットに近いほうは長すぎるので短く切断しました(ロッドの種類が違うので)。 さて、5ヶ月にわたる製作もこれでおしまいです。 長い間お付き合いありがとうございました。 |