セミアコ製作記録
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さて、ウッドバインディングに水を付け、ベンディングアイロンでじわじわ曲げていきます。カーリーメイプルは折れやすいです。
パーフリング(バインディングの内側のストライプ)のチャンネルも彫ります。
ドレメルのインレイ用ビットで半フリーハンドで彫り、やすりで仕上げました。
いつもはバインディングとパーフリングを一気に接着しますが、今回は先にパーフリングを接着しました。ウッドだと接着剤は水性のタイトボンドなので臭くなくてよいです。今後はウッド主流にしようかな。
バインディングの切れ端を置いてバインディングチャンネルの幅を確認してみました。良さそうです。このウッドバインディングはエッジ(写真では下側)に黒白黒のパーフリング接着済みです。なかなか美しいです。
接着は水性タイトボンドです。スプールクランプは凹部を引き締めるために使いました。
乾燥後、はみ出た部分をスクレーパで削ります。合板は表の化粧板が薄い(今回のは僅か0.6mm)ので傷つけないよう注意します。
傷付けた場合、程度にもよりますが水を付けると膨らんで復活します。
さて、ネックの製作に入ります。今回はギブソンスケール(24-3/4インチ)、指板以外は5号機で「本番用」として取っておいたものです。
指板は例によってStewMacから購入です。漆黒の美しいエボニーです。
ギブソンスケールは昔は22フレットだったはずですが、最近は24フレット仕様です。でも今回は不要なので23フレット位置でカットです。
5号機、7号機では真面目にやらなかった(知らなかったというのが実情・・。)のですが、指板の幅(ハイポジション側)は使用するブリッジのピッチに合わせてその都度ちゃんと計算します。今回使用するブリッジは52mmでした。
因みにヤマハSG-2000は51mm、Red Special(本物)は49mm、ウィルキンソンは54mm、Fenderシンクロナイズドトレモロは56.5mmです。
これがその計算法です。
 A:ナットにおける1弦と6弦のピッチ(普通35.2mm)
 B:ブリッジ    〃       (49〜56.5mm、製品によってまちまち)
 d:外側の弦(1、6弦)と指板エッジまでの距離(3〜4mm、好みによる)
 S:スケール長(ストラトは647.7mm、レスポールは628.65mm)
 L:ナットからの距離
としたとき、L地点における指板幅 Xは以下の通りです。
   X=A+d+d+L(B−A)/S
これによるとネックジョイント部(19F、L=418.87mm)における指板幅は54.4mm、末端(23F相当、L=462.14mm)における指板幅は55.6mmです。
計算により指板の幅を決定したら、かんなで削ります。
バインディングを接着する場合、さらにその厚さだけ削ります。
ネックの断面図を方眼紙で作りました。これを材に写し取ります。
でもヘッド部分だけは分度器では精度が出ないので、三角関数(Tan)を使って計算し、材に直接書き込みました。
ヘッド角度は一般的な14度にしました。
さて、指板のインレイも並行して実施です。例によってドレメルのインレイ用ビットでくぼみを彫り、エポキシ接着剤で接着です。
7号機製作時に間違って購入した6mmドットを使いました。当初レスポールカスタムのようなブロックインレイにしようと思いましたが5,000円近いので今回は止めました。
バインディングはCAB(セルロースアセテートブチレート)です。柔らかく臭いも少なく、ABSやセルロイド(StewMacは購入不可となった)より私好みです。大和マークで購入です。
指板バインディングをウッドにしなかった理由は汚れが目立つ(らしい)からです。
ネック材のカットですが、最近体力の限界・・(千代の富士風に)」を感じ、ついに卓上糸鋸盤を購入しました。
RYOBIのTFE-450です。税・送料込み2万円ちょっとでした。
懐が400mmと深く、材も50mm厚まで切れるので、エレキギター製作には必要十分です。

【後記】ホースのようなものがプラプラしていますが、これは除塵ブロワー配管です。この時点では知らず、未接続のまま作業しました(苦笑)。
さて、簡単に材を切り出せました。
タイトボンドで接着です。
指板接着面はカーボン紙で凹凸を確認しタジマサンダーで平ら出しです。
プロはデカくて長いカンナで一発勝負しますが私は軟弱なのでこうします。
ヘッドもヘッドプレート接着面を平らにします。

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