ブライアン・メイモデル(Red Special)製作記
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そろそろ各パーツの取付け位置を確定したいので、トレモロ取付け穴を早々に開けてしまうことにしました(熟練者やメーカーは塗装後にやります。ネック取付け前にやるのは邪道ですが、今回は作りながら設計なのでやむをえない措置です)。
ちなみにこれはトレモロを裏面から見たところです。6本のネジ穴部がナイフエッジになっているのがわかりますか? これが重要なんです。昔のコピー品はこうなっていないものも多かったとか。
ネジ穴のピッチを測定しましたが、ここはやはり現物合わせを重視することにしました。
穴空けに使うドリルビットの径はネジの径(刃ではなく軸の部分)と同じ位が良いみたいです。ネジ穴が大きすぎるとユルユル、小さすぎると木が割れるので難しいところです。
今回はφ2.8mmのドリルで空けました。
やり直しが効かないので廃材で3回練習(私にしては珍しい?)しました。最初は治具等作りましたがかえって位置が狂うので手でやることにしました。
いよいよ本番です。ピンバイスでも位置決めが難しいので最初はポンチ(?)を使いました。誤差0.2mm以下が目標です。
次にピンバイス(このとき垂直になるよう細心の注意をする)を使い、最後はφ2.8mmのドリルで空けました。
トレモロをネジ止めしてみました。完璧にいけばこの状態で前後左右に遊びが出てカタカタ言うのですが、私のは静かです(苦笑)。まあ、経年的に馴染んでくれることを期待しましょう。動き自体は滑らかなので問題ないと思います。
さて、これはネックの仕込み部分を再設計・手直ししたものです。トレモロとの干渉を避ける為、階段状になりました。ルーターとのみで掘りました。
いよいよネック側を仕上げます。まずは先日切り取った廃材を貼り付けます。ヒール部分になります。
ネック仕上げの際、ピックアップのザグリ深さも設計上の重要因子になるのでテンプレートを作りました。ピックアップは未購入なので前作(ヤマハSGレプリカ)から外し、しばらくお借りすることにしました。
ネック整形前に指板の位置決めポッチを付けました。Martinキットから学んだアイデアです。これがあると後の作業性がアップします。金属ではなくφ5mmの丸棒を使いました。
ネックの厚み調整はルーターで一気にやることにしました。その前にサイドをカンナで整えました。
目的の厚さの所にマスキングテープを貼り、材をL金具で固定し、ルーターで削ります。
早くも削り終わったところです。常にどこかをベースプレートのガイドにすることで、何とかここまで削れます。
厚み調整の仕上げはタジマサンダーです。
厚み調整の次は整形です。ネック裏センターにマスキングテープを貼り(削り過ぎないよう)、サイドを削っていきます。ヘッド裏形状はオリジナルを完全無視し、ギブソン風です。この方が一般人には弾きやすいはずです。
カンナが便利ですが、ヘッド裏は小刀が一番やりやすいです。
いよいよネックをボディに仕込めるようにします。サイドはタジマサンダー&カーボン紙(例によって宅急便の伝票使用)で仕上げました。
ボディとネックが合体しました(まだボルト締めはしていません)。とりあえずボディとネックの段差を3mmにしてみましたが、今回はブリッジが低いのでこれでは無理がありそうです。
という訳で完全にボディと面一にしました。

【後記】トレモロの種類や演奏者の好みにもよりますが、ピックガードを付けるなら2mm位の段差を残す方が良いと思います。
いよいよRed Specialのトレードマーク、1本締めボルトを取り付けます。φ8mmのステンレスボルトにしました。ボディ側にはφ8mmの穴を空けました。ドリルが無かったので姑息な手段(写真にある工具を無理矢理使用)を使いました。
こちらはネック側です。ネジが噛みこむよう、こちらの穴はφ7mmとしました。ボルトの頭部分はドレメルで掘り下げました。
ネックをボルトオンしてみました。ボディ裏はこんな感じです。
1本では強度が心配なので木ネジで補強予定です。

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