ブライアン・メイモデル(Red Special)製作記
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トレモロのフックに予めアース(グランド)線をハンダ付けします。電子パーツ用のハンダごてでは熱量が足りず時間が掛かります。私は職業柄、アース線は緑と決めております。
フックをネジ止めします。2本のネジの間の怪しい大穴はトレモロスタビライザー(Trem Setter)用の穴です。いつ付けるか、本当に付けるかわかりませんが、いつでも付けられるようにしてあります。
トレモロを取り付けます。左右に多少カタカタ動けばばバッチグー(死語)です。
スプリングはこのように小さいマイナスドライバーを使うと楽です。
弦を張ってトレモロ動作を確認します。ロック式糸巻きは弦の脱着が容易です。
ハンダ付け前にピックアップのチェックです。アナログテスター(1000円以下の安物でOK)で抵抗値(Ω)を測定すると6kΩ辺りを指しますが、ここでポールピースに鉄のドライバーを当て、パッと離すと僅かに抵抗の指示値が変わります。このときの針の触れる方向で位相が確認できます。
ピックアップの抵抗値は不変なのですが、テスターとはそもそも抵抗に微小電流を流してその量から間接的に抵抗値を測定しているので、電磁誘導によって微小電流が発生することにより、あたかも抵抗値が変化したように見える訳です。
ピックアップのスプリングはシリコンチューブを使いました。
フロント、ミドルピックアップのキャビティの導電塗料はネック脱着で分断されるので、念のため銅箔で繋ぎました。
キャビティの側面にアースの共有プレート(?)を銅箔で付けました。アースの大元(アウトプットジャックのコールド)からここまで1本線で繋ぎ、分配します。コントロールパネルのアースは同じくアウトプットジャックから1本線で繋ぎます。一応オーディオマニアの言う”1点アース”を志向したつもりです。
ピックアップの配線をツイストペアにしているのは一応ノイズ対策です。効果がどの程度あるのか私も知りません。
こちらはそのアウトプットジャックです。黒い電線はコントロールパネルに行くシールド線(音信号用の芯線と、絶縁物を介してこれを取り囲むようなアース線の金網で構成された電線)、緑がアースの共有プレートに行く電線です。例によって電線を端子に絡げてからハンダを流します。
【後記】
このジャックは取り付けがしやすいですが、長いのでコントロールパネルの部品との干渉に気をつけましょう。本物は普通のジャックらしいです(取り付けは困難)。
コントロールパネル(愛称、タタリ神)にピックアップの電線とアウトプットジャックへのシールド線をハンダ付けします。
コントロールパネルを取り付け、アンプにつなぎ音出しチェックです。本職では垂直立ち上げ(一発で失敗無く動作)をモットーとしており、今回もバッチグー(しつこい・・)でした。音データはこちら。シングル単体→シリーズ接続→フェイズアウト、音が変化してなかなか楽しいです。
最終仕上げに入ります。弾きやすいように指板の角を削ります。
ナットを仕上げます(実は1度失敗し、やりなおしです)。スロット済みの市販品があると参考になります。
こんな感じです。今後時間を掛けて徐々に調整していきたいと思います。Red Specialはヘッド角度が4°と緩いので、溝も殆ど水平です。
今回、フレットのビビリはあまり無い(気付かないだけ?)ので、タジマサンダーで気持ち程度の摺り合わせを行い、スポンジ磨きの上、オレンジオイル磨きで済ませました。これも後日、時間を掛けてじっくり仕上げたいと思います。オレンジオイルはHOWARD製、山野楽器で購入しました。いい香りです。指板も深い黒になります。
ロッドカバーを付けました。
ストラップピンを取り付けて(フェルトを介します)、一応これで完成です。
本物はトレモロカバーがあり、これが”顔”の一部になっています。後日ダミーで作りましたが撮影用で取り付けはしていません(苦笑)。
【後記】
完成写真ではダミーカバーを”載せた”だけの状態で撮影しています。
これは裏面です。ヒール部の1点ボルトがRed Specialのチャームポイントです。

製作記録はこれで終了です。お付き合いありがとうございました。

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