Martinキット製作記
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いよいよバインディングチャンネルを彫ります。黄色いテープは彫りすぎ防止の位置決め用です。
バインディングはキット付属品(黒色)ではなくStewMacのアイボリッドです。厚さ0.06インチ(1.5mm)、幅3/16インチ(4.8mm)です。
これが今回デビューしたバインディングチャンネル専用ビットです(0.06インチ厚用)。ビットの軸先端がガイドになっています。
先に完成した7号機(Red Special)まではローラー付きエッジガイドを使っていましたが、自分が使用するバインディングは0.06インチのみになると思うので購入しました。
このビットなら、エッジガイドでビット先端が死角になることがありません。振動で深さが変わることもありません。作業性は随分向上しました。
例によって風呂場で作業です。お風呂マットを防振材に使ってます。100円ショップで買った滑り止めシートも使います。
ルーターで木のエッジを削る際、木目方向によっては激しいキックバックを受けることがあります。左図でいう【ケース4】が要注意です。
これはバインディングチャンネル彫りだけではなく、エレキギターのボディ切り出し時も同様です。
ギターでいうとで囲んだ所がこれに該当します。ここで一気に掘ろうとしたり、反時計方向にルーターをスライドさせたりすると材を大きく破損したり、ルーターがふっ飛ぶことがあります。
実は5号機(ヤマハSGレプリカ)製作時、これで破片の顔面直撃を受けました。もちろん保護眼鏡はしていましたが。
表裏とも彫り終わった所です。1.5時間かかりました。
静音なドレメルとはいえ、共鳴箱に彫るのですごい音量です。
玉梓の怨霊よりすごいです(中高年にしかわからんギャグ)

ブレースの先端が綺麗にバインディングチャンネル内に収まっているのが判りますか?
といってもブレース先端とリムの間にはどうしても隙間ができるのでライニングの余材で綺麗に埋めます。
さて、お尻の始末をします。エンドピースもキット付属ではなくStewMacです。これに前回のパーフリング材の余りを利用し縁取りを付けました。アセトンは接着剤の補助で使います。
ドレメルで溝を彫ります。これくらいはフリーハンドです。エンドピースってなぜ台形(表板が幅広)なのでしょうね。
早くも埋め終わったところです。
この辺でダブテイル(ネック仕込み口)も開口します。フロントブロックが笑顔を取り戻しました。
さて、表板のみパーフリング(バインディングの更に内側のストライプの装飾)のチャンネルを彫ります。これは専用ビットではなく従来通りエッジガイドを使います。騒音が嫌なのでインレイ用のビットで彫ります。
彫り終わった所です。階段状になります。
いよいよバインディングの接着です。事前に熱湯で曲げておくと楽です。
先に完成した7号機の製作記事にも書きましたが、バインディングセメントは粘性が低いのでチャンネルに流し込む時はチューブを傾けすぎないようにします。
私は接着後、直ちにダメ押しのアセトン注入をし(綿棒使用)、マスキングテープでしっかり止め、指で何度もしっかり押します。
プロはこの後、芸術的にゴムを巻きますが、私はそんな腕がないのでやりません。
こちらは表板側です。パーフリング(これはキット付属品使用)も一気に接着しました。
表裏とも貼り終わったところです。これで一晩乾燥させます。
乾燥後、テープをゆっくり剥がします。
スクレーパでバインディング、パーフリングを整えます。きれいな縞模様が出てきました。

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