Martinキット製作記
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サウンドホールの補強材を貼り付け、エッジを多少ペーパー(240 or 400)で磨きます。サウンドホールのエッジも滑らかにします。
表板にリムを乗せてみました。図中で囲んだ所(左からトップバー、Xブレース上、Xブレース下)がリムに突き刺さる所です。この部分はリムを削ります。
このように木工やすりで削ります。
こんな事すると外観が悪くなるのでは?と思うでしょうがご安心を。いずれバインディングで隠すのです。
削った後、表板とリムを噛み合わせてみました。一発ではそう簡単にうまくいきません。じっくり丁寧に削っていきましょう。
尚、あまり削るとバインディングの幅より大きくなってしまうので(写真の黄色いテープは削りすぎ防止の目印)、ブレース側も2.2mm程度まで薄く削ります。
裏板側も同様に削ります。裏板は4本のブレースすべてリムに貫通します。
さて、いよいよ表板の接着が近づいて参りましたが、この辺でフロントブロックのダブテイル(ネック仕込み口)を塞いでいた側板を切り欠いておきます。
マホガニーなら小刀でも十分切れますが、ローズウッドの場合は硬いのでドレメルを併用するとよいでしょう。
Martinキットはトラスロッドがトーンバーまで貫通する為、ネック(&ロッド)仕込みの際に表板とトッププレートが邪魔になるのでこのように切り欠く必要があります。切り欠くのはもっと後でもよいのですが、ここで切り欠いたほうが説明がし易いです(笑)。

【後記】遠慮気味に切り欠いていますが、トップバーの手前まで切り欠いてOKです。
左がそのロッド、右が溝が掘られたネックです。ロッドは逆U字型の断面を持つアルミ製のチャンネルに納められており、Wアクションロッドと同様、バイメタルのような効果で反りを補正します。逆反り補正はできませんが、補強材としての性能が優れると思われます。
尚、ダブテイルの真ん中にある怪しいメスネジ(1/4インチ)はネックをボルトオンしたい場合に使うようです。今回は使いません。
ロッドを裏返し、バレルボルト、ワッシャーを外した所です。ロッド下面(写真では上面)には紙テープが貼られています。説明書によると”接着剤の侵入を防ぐ為”だそうです。つまりロッドはネック溝に接着するということです。
取り付けの際はこのようにバレルボルトのみ外し、
バレルボルトをトップバー内に収納するように取り付けます。
いよいよ表板の接着です。予めモールドにスプールクランプごと収納しておきます。

余談ですがMartinキットの説明書では裏板を先に接着することになっています。でも表板の方が音的にも、強度的も重要なので、表板から先にやるべきだと私は思います(多くの人が表板から先にやります)。
タイトボンドを塗った直後です。これからまさに戦闘開始、スプールクランプはネジ回しに時間が掛かるので(しかも24個)、のんびり写真を撮る時間はありません。
・・で、これは既に表板を載せて位置確認しながらクランプを締め、裏返して乾燥させているところです。
裏返した理由ですが、このほうが内部確認しやすいし、L型フロントブロックのクランプもし易いと思ったからです。

乾燥後、モールドから外します。
本当はもっと早くやってもよいのですが、ここで側板の内壁に補強材を貼ります。説明書によると補強材は”8〜10cm間隔、少なくとも2本は圧縮力を付ける為に木(アイスキャンデーの棒等でもよい)にするが、あとは布テープでもよい”そうです。
キットにはローズウッドの材料が2本(4本分?)入っていましたが足りなそうなので別の廃材(ローズウッド系)で作りました。今回は左右4箇所ずつ計8本としました。
Xブレースの交点に木綿の布で補強をしました。沖縄風に紅型(びんがた)プリントです(全然わからない・・。)。
いよいよ箱にしますので最後の記念撮影です。
突然ですがここでピックアップをご紹介。FISHMANのAcoustic Matrix Natural Iのナロータイプです。
【後記】
電池ボックスを外付けする場合、穴あけにより側板の強度が著しく低下するのでできればこの時点で穴あけし、適宜補強するとよいと思います。
裏板は前回(4号機)で8mm横滑りの大失敗をした所です。アーチがきついので前半分を先に接着しました。モールドはかえって邪魔なので使いませんでした。
1時間後、続いて後半を接着します。接着剤は筆を使って塗りました。この後一晩乾燥させます

翌朝、クランプを外すと見事な箱になっていました。センターずれも皆無です。
叩くととてもいい音がします。思わず出た一言、
「いい音色だろ?」 (1stガンダム世代にしかわからんギャグ)

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