チューブアンプ キット製作記録 (No.1 No.2 改良) TOP
注文から商品が届くまで3週間以上掛かりました。キャビネットの在庫が切れていた為らしいです。 UPS(クロネコヤマト)で届きました。2箱でした。輸入税(配達員に現金払い)は1,100円でした。 【後記】 製造元のMojo Musical SupplyのサイトのFAQを見たら、最長1か月だそうです。特別遅いわけではなかったようです。 |
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左の大きくて軽い箱にはキャビネットが、その他のパーツは右の重い箱に入っていました。キャビネットはため息が出るほど美しいです。 でも部品を調べたら、カネ目のモノは全て揃っていましたが、ワイヤーが欠品、ナット10個がサイズ違いでした。金額にして300円程度とは思いますがクレームメールを入れました。 【後記】 結局欠品パーツは自腹調達しました。暗に「ナットもワイヤーも調達できないような子は真空管アンプ製作なんて無理よ」と言っているようなメールが来て闘志が沸きました(苦笑)。 |
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真空管アンプは300V以上の高い電圧を使います。コンセント電源を昇圧するため変圧器(トランス)を用いますが、日本とアメリカではコンセント電圧が違うのでそのままでは目的の電圧が出ません(電源電圧に比例し低くなってしまう)。 でもこのパワートランスには100V用のタップが用意されていました。これで安心ですね(回路の拡大図はこちら)。 【後記】どういう訳か今回、整流管の出力電圧が本来の値(直流350V)より高く(400V超)これを補う為、結果的に117/120V(米国仕様)のタップを使ってます。どなたか原因を教えて下さい。 【後記2】DGBさんが教えてくれました。オリジナルCHAMPの整流管5Y3が直熱管なのに対し、SOVTEK製は傍熱管なのでB電圧が高くなるそうです。 |
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真空管は左から6V6(パワーアンプ、プリアンプで作った音を増大する)、5Y3(整流管、アンプ駆動用の直流電圧を作る。)、ECC83(プリアンプ、音を作りこむ)です。左2つはロシア製、右はスロバキア製でした。 私も今回知ったのですが、”規格モノ”になっており、互換性のある真空管がいろいろあるそうです。 6V6は足の付け根が腐食し、ガラス管の付け根も腐食した感じです。TUBE DEPOTにメールしたら大丈夫とのことでしたが。本当かな? |
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左3枚が先述の添付資料(部品リスト、レイアウト、回路図)ですが、後者2つは使いまわし(多分元はFender社の資料)で見辛いです。R社のムックが非常に参考になると思います(多分)。 ただ添付の図面にはスポット毎の電圧が表記されていました。これはR社のムックにはありません。 【後記】 結果的にR社のムックは非常に役立ちました。これ無しでは多分無理でした。でも電圧やその確認に関する記述は全く無いのは不十分だと思います。まあ、完璧を求めたらきりがありませんが。 |
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電線とナットの一部が無いので、とりあえずシャーシーにパーツをつけてみました。手前左がパワートランス、中央が出力トランス、上は真空管のソケットです。 | |
欠品ナットはアメリカのユニファイ規格でNo.8-32とか8/32(M4より若干太い)というやつです(キットに誤って付いてきた写真左下のナットは何故かミリ規格のM5でした)。しかもKEPS
NUTSと言って歯車のような回転止め付きです。ホームセンターには勿論無く、三和鋲螺というところから購入しました。FAXと電話で問い合わせたら対応も早く約1分で商談成立、翌日には届きました。 高級なステンレス製しかなく、送料込み10個で2,100円もしてしまいましたが背に腹は変えられません。今後も困ったらここにします。 |
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電線ですが、キットには本来AWG18のブラック、ホワイトが1フィート、AWG18のグリーンが3フィート、やや細いAWG22のイエローが10フィート付くはずです。ホームセンターには”スケ”物、しかも定格電圧が低い(被覆が柔らかく薄い)ものしかありませんでした(スケ、AWGについてはこちらをご参照)。困ったときの千石電商です。今回定格600VのAWG18とAWG20のセットを購入しました。最大350Vの真空管アンプにAWG22は細いような気がします。 今回200Vを越える所はAWG18のイエロー、100V前後にはAWG20のイエロー、15V以下にはAWG20のブルーを使うことにしました。見掛けで「怖さ」が判った方が良いと思います。 |
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基板はシャーシの中にネジで固定するのですが、困ったことに、 1)スペーサの類が無く宙ぶらりんでネジをしっかり固定できない(ムキになって締めると基板が歪むし締めが弱いと振動で緩む)。 2)基板には固定用ネジ穴がどこにも開いていない。 3)シャーシー側にも基板固定用ネジ穴が一箇所しかない。 といった状況です。R社のムックに倣い、指先で示した2箇所で留めることにしました。でも左上は本来電線を通す穴です。 【補足】 この写真はすべての穴加工後に撮りました。尚、キット付属のネジ&ナットは短いので結果的に使いませんでした。 |
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こちらはシャーシー側です。人差し指の部分は新規に空けた穴です。 ポンチで位置決めし、ドリル(ビットは金工用)で開けます。 |
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基板は実際には絶縁用の板(写真下、材質も大きさもは基板と同じ)を下敷きにします。こちらにも固定用の穴を2箇所開けました。 この下敷き板を付けずに組み立てるとシャーシーが350Vに帯電しますのでご注意を(苦笑)。 |
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キャビネットにシャーシーを固定する穴を開けます。 分厚いですが松(パイン)単板なのでカンタンに開きます。丁度良いサイズのビットが無いので小さいドリル&リーマーで開けました。 |
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【後記】 裏からナット(歯車のような滑り止めの付いたKEPS NUTS)で固定するのですが、ナットが当たる部分に段差があり締まらないので1mmアルミ板を噛ませました。 |
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電子パーツのチェックです。コンデンサは無理でも抵抗位は計っておきましょう(写真撮影の為、テープを使いました)。 |
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基板に抵抗、コンデンサ(キャパシター)を仮組みします。 このコンデンサは足が内股なので反対方向に広げて設置します。 ちなみにこれは0.022マイクロファラドなのでレスポールのトーン回路に使えます。見たことある人も多いと思います。 |
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一通り並べました。抵抗とオレンジ色のコンデンサには極性(プラスマイナス)はありませんが、アルミ電解コンデンサ(黒と水色の樽状のパーツ)はくびれのある方がプラスです。間違えると破損します(多分。やったことないけど)。またアルミ電解コンデンサは寿命がある(約10年)ので要注意です。尚、○の所は通専用の穴を開け直す必要があります。 【後記】 私の友人によりますと、”多分”ではなく”確実に”破損し、その壊れ方は(電圧と容量によりますが)煙を出す、メタルキャップが宙に飛ぶ、中身の電解液をぶちまける、だそうです。それからアルミ電解コンデンサは大容量な為、電源を切っても暫く高い電圧を保持しています。感電にご注意を。 |
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さて、早くもワイヤーのハンダ付けを終えました。 | |
裏面はこんな。色は私の趣味です。 【後記】 右端の緑の配線(ヒ−ター電源AC6.3V)は最終的にここは通しませんでした。右上の穴はシャーシ固定用に使ってもよいかもしれません。 |
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基板の一番左下の穴は、コンデンサ、抵抗、整流管からのワイヤーに加え、出力トランスへのワイヤーもハンダ付けしないといけません。 基板を固定した後のハンダ付けはとてもできそうにないので出力トランスへの線は別途空中配線することにしました。無理は禁物です。 余談ながらR社のムックではこの抵抗が製作記録の途中で別物に変わっています。うまくいかず破損したのでしょうか(苦笑)? |
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基板を仮設し、真空管ソケットへの配線を短く切りました。 | |
電源トランス(パワートランス)ですが、上の穴が一次側(家庭用コンセント側)、下が二次側(アンプ回路側)です。 一時側の電線は実際に使うのは2本のみです。100Vの場合はブラック(基準点0V)とブラック・ブルー(100V用)の2本を使います。使わないワイヤーは先端をカット、絶縁し(ビニールテープを巻くか、熱収縮チューブで覆う)束ねておきます。 【後記】 SOVTEK5Y3は傍熱管のため整流管電圧が高く、結局米国仕様の117/120V用(ホワイト)に付け替えました。R社のムックの写真も120V用が使われています。 |