自作デカール作成法

模型マニアの世界では一般的なのですが、デカール作成法について簡単にご紹介。

【準備するもの】

パソコン、グラフィックソフト、マイクロドライプリンタ(アルプス電気MDシリーズ)、B5デカール用紙(Wave、モデラーズ)

1.グラフィックの作成
まずグラフィックソフトで絵を描きます。紙と鉛筆で下絵を描いてスキャナで取り込み、これをなぞるように作成するのが模型マニアの常套手段です。
ドローソフト1つで作れますが、私は物憶えが悪いので昔から使い慣れたAutoCAD LTで書いて、安価なドローソフト(DrawGraphic)で変換、最後はなんと、MS-WORDの図にしています。いずれにしろ最終的に上記のようにベタ塗り(左)と縁取り(右)が簡単に切り替えられるデータを作っておきます。

2.印刷
B5デカール用紙はそのままではもったいないので1/4(つまりB7)にカットします。
マイクロドライプリンタの用紙設定にB7はありませんが、「自由用紙サイズ」で98×128mmを作っておきます。
【後記】
象のロケットさん曰く、「搬送の際のゴムローラー2個のうち1個だけで搬送することになり、位置ずれなどが起こりやすく、更に小さくカットしたデカールシートのエッジギリギリまで印刷すると、テープ切れや印字ヘッド損傷の原因となる」とのことで、最近は横幅をB5分確保(B5縦あるいはB6横)しています。

マイクロドライプリンタは「ページ合成」といって、一度印刷した用紙を排出せず、そのまま重ねて次の印刷をすることができます。この機能を使います。
まず先程のベタ塗りの絵を印刷します。印刷の際、「特色印刷」を選択し、使用インクを指定(白とか金とか銀とか。ブラックもここで指定してOK。)してしまいます。そうするとパソコン画面では黒い絵も、指定した色で印刷されます。印刷後、用紙は排出されず次の印刷を待っています。
  
次に縁取りの絵を重ねて印刷します。私は先程のベタ塗りの絵と同じデータファイルを用い、「描画の書式」設定の変更で縁取りだけの絵に変換しそのまま印刷します。

3.転写

印刷されたデカールを用紙からはさみで切り取り(多少、周辺の無印刷部分も一緒に)、水につけて転写します。気泡が入らないように綿棒で軽く押さえます。楽器の場合、曲面に転写することはまれですが、曲面にフィットさせるときはマークソフターを使います。

4.クリヤーコーティング

デカールをよく乾燥させ、クリヤ塗料をスプレーします。油性の場合、デカールが溶けないように少しずつスプレーします。クリアーを何回も重ねるうちに、デカールの無印刷部分が目立たなくなります。最後はクリアーコ−ティングを磨いて出来上がりです。
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