4号機(アコースティックギターキット)製作記

記念すべきギター1号機、「本当に自分にギターが作れるのか」早く確かめたいという思いから、超ハイペースで作りました。説明書のあちこちにあるカウル(治具みないなもの)もほとんど作りませんでした(こんな芸術的なカウルを作る腕があったらキットなんて買いません!?)。そのため記録写真も無く、また外観的にはかなり問題のある作品となりました。でも音色の豊かさには本当に感激しました。次回以降はゆっくり丁寧に作りたいと思います。
工程 コメント・反省
前準備 ドレメル購入 ウクレレ3号機で練習。
参考書入手、「Guitarmaking: Tradition and Technology」、 StewMacの無料総合カタログとギターキット組立説明書(PDFファイル) 特にギターキットの説明書は楽しく、これでかなり事前勉強しました。仕事で出張時もお供にしました。
LMIにバインディングセメント注文、1W後に来る。 StewMacは可燃物ということで輸入不可(でもLMIがOKなのはどういうこと? まあいいか)。たった1本、3.45ドルの買い物にもかかわらず嫌な顔せず(してたかもしれないけど地球の裏なので見えません)送ってくれました。
StewMacに工具(カムクランプ、スプールクランプ、ファイル、グルー)注文。 完成する保証が無いので、後半で使うもの(ナットファイルとスクレーパ)は後注文。まず工具に慣れる為、先に購入して使い方を練習することにしました。
StewMacにギターキット&スクレーパ関連注文。 工具の使い方を勉強した後、いよいよ発注しました。
1日目 製作開始!ウエストクランプ切り出し。 アコギ製作では外枠を作るのが常識ですが、StewMacキットではダンボールによる内枠方式です。その代わり、ベニアでウエストクランプを作ります。19mm厚のものは無いので9mmを切り出し後、張り合わせました。作業台(ベニヤ)も購入、これは便利でした。後々の製作でも使っています。
2日目 側板にヘッド&テールブロック接着。
多くの人にとって、ギター作り人生最初の接着作業です(全音ウクレレキットでは接着済み)。
ここに大きな落とし穴が待っていました。誇張していますが写真のように片方がやや傾斜してしまいました。
取説では4箇所一気にやれとあります(ゆがみ防止の為)が、側板のテンションとの戦いであちこち同時に神経を使うことになるし、キットの場合ネック取付けの溝が先に彫ってしまってあるので、ネック側から一つずつやったほうがマシだったような気がします。音には影響ないレベルですが。
3日目 付属のダンボール(カードボード)を型紙通りに切り取って中枠作成、ウエストクランプ整形、表ライニング(カーフリング)貼付け。 説明書にある、中枠の2枚のダンボール間のブロックは面倒なので入れず。というよりブロックを入れる前に仮挿入したら取れなくなったがいい感じなのでよしとした(苦笑)。
4日目 裏ライニング貼付け、ロゼッタ埋め込み&スクレーパ、ブレースパターン転写。 スクレーパの研ぎ方よくわからず。でもすごく切れるようになった。
5日目 ブレース加工、ブリッジプレート切出し、Xブレース貼付け。 ブレース同士の接着箇所の45°の切り込みがポイント。突き刺すような感じです。
6日目 全ブレース貼付け、バックブレースも殆ど貼付け。 アコギ製作を実感する、もっとも楽しい作業です。
カウルは面倒なので製作せず。
7日目 ブレース先端整形、ライニング側の溝切り、サウンドボード貼付け。工具補充(島忠、ノミ、手動サンダー、ソフトハンマ、水性ウレタン塗料、\4800) ライニングはテールブロック、ヘッドブロックの角度を参考に、適当に削る。専用工具作ると目視確認をおろそかにしそうなので(言い訳)。タジマサンダーデビュー、後々活躍。
8日目 指板整形(カンナ)、Back貼付け
トップと違いブレースが平行な為、クランプ時に横スライドしやすいです。翌朝まで気づかず。かなり情けない姿ですがよしとするしかありません。
9日目 GEWAソフトケース購入(\3000)、工具補充(新宿東急ハンズ、ラチェット、バイス等、\3800)、ドレメルでバインディングチャネル彫り、エンドトリムと表パーフリング貼付。
StewMac第三陣(ナットファイル、Gotohチューナーφ10mm、指板バンド)発注。
バインディングセメントはチューブ入りだが殆ど液体で揮発が早い。国内市販のプラモデル用とか、ビン入の接着剤の方がよいのでは?と思った。
チャネル彫り(ドレメル)、騒音で娘が怖がる。キックバックも強い。ルーターは掴み所があることが重要と実感。
パーフリングチャンネルはバインディング用ではなくインレイ用ビット使用(静かで気楽)。
10日目 バインディング貼付&スクレーパ。リーマ&木工10mmビット購入(島忠、1000円) ペグ穴の拡大法で悩む。リーマーがベスト。パーフリングがキットのでは少々足りない。半分に切れということか?
11日目 バインディング隙間埋め、指板インレイ、ヘッド化粧板貼付 ドリルなら早いけど、インレイワークの練習も兼ねてドレメル使用。
12日目 サイドポジション、フレット打ち(14フレットまで)、チューナ穴調整、ヘッド削り、指板貼付、ヘッドインレイ フレット打ちは予想ほど難航せず(フレットが細く柔らかいため)。その油断が5号機(エレキ)での悲劇(?)を招く。
13日目 ボディサンディング、ネック角度調整。残りフレット打ち。ステインで着色。接着はブリッジ接着後、最終段階にする。 今回塗装は真剣にやらず。早く音が聴きたいので。下地処理も真面目にやらず。塗装はすべてハケ塗り。ステインはワシンのポアステイン。
14日目 早くもウレタン塗装(水性ハケ塗り)開始 敢えて水性の「ゆか用」ウレタン塗料(ワシン)を選定。
15日目 ひたすらウレタン塗装 ハケ塗り&磨き。
16日目 ひたすらウレタン。あと残り1回位で良さそう。 たった3回で分厚い塗膜ができました。
17日目 ウレタン最終、ナット加工 ナットは牛骨です。すごい粉塵が出ました。BSEは大丈夫でしょうか?
18日目 ブリッジ接着、エンドピン取付け、チューナー(ペグ)取付け、ナット接着、ネック仮固定。 ブリッジ接着位置決定にはプランが役にたった。
糸巻き取付けは木が割れないように注意。
糸巻きは今や世界のGOTOH、なぜかStewMacから買うほうが安かった。ちなみにStewMacではギターの糸巻きは「Tuner」です。日本ではチューナーと言えば電子チューナーを指しますが。
19日目 ブリッジ穴あけ、ブリッジサドル削り、弦張り、ナット仮溝彫り。 穴あけはすべてラチェット(手動)。電動は持っていないし一気に貫通するので自分には抵抗有り。
20日目 ナット&サドル本削り。ネック接着。試奏。ピックガード貼り。 あまりの音の良さに感激。専用ナットファイルは楽。
21日目 ナット&サドルを削り、更に下げる。完成。 記念すべき自作ギター完成!
ルックス最悪、音は最高。もっとゆっくり丁寧に作ればと早速後悔(苦笑)。

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