アクティヴ回路 TOP

 マニアの方でしたらアクティヴ回路という言葉を良く聞くと思います。簡単に言えば9Vのバッテリーを必要とするギター(ベース)の回路のことです。ちなみにアクティヴの反対(バッテリーを使用しない回路)はパッシヴです。ストラトもレスポールもRed Specialも皆パッシヴです。
【図1】は「ヴォリュームとトーン回路」の所でも紹介した最も簡単なエレキギターの回路の例です(Toneの配線法が若干違いますが動作は同じです)。
パッシヴ回路の問題点として、以下があります(これを問題とするか否かは好みの問題ですが)。
  1)高出力を得る為にピックアップのコイル巻き数を多くすると、弊害としてノイズが増えたり
    広域が劣化する。
  2)多彩なトーンを得られにくい。

これらを補う為に半導体技術(ちょっと大袈裟かな・・)を用いて色々小細工をするのがアクティヴ回路です。たとえばEMGのようにピックアップの内部に小さなアンプを内蔵することでコイル巻き数を減らし(専門用語で”インピーダンスを下げる”と言います)、ローノイズ・高出力を実現しているものもあれば、好みの周波数成分を増幅させているもの(アクティヴトーン回路、ミドルブースト等)もあります。これらはトランジスタを使用しており、これを駆動させる為、バッテリーが必要になります。
【図2】にアクティヴ回路の代表例としてEMGピックアップの基本回路を示します。部分が【図1】と異なる部分です。
もしピックアップを分解するとプリアンプ等、トランジスタ回路が色々出てくるはずですが、EMGは樹脂で封印されており、ユーザーが使用する分にはこれを意識する必要はないでしょう。但し駆動用バッテリーをピックアップとアースの間に接続する必要があります。バッテリーの消耗を防ぐ為、ステレオジャックを用い、シールドを挿入した時だけバッテリーのマイナス側がアースと短絡され、ピックアップに給電されるようにします。またPOTの抵抗値やキャパシタの容量もパッシヴ回路とは異なるものを用います(理由は話すと長くなるし知っていてもあまり得も無いので今回は割愛。インピーダンスの関係です)。またEMGの場合、弦のアースは不要だそうです(メーカー説明書によるとピックアップの内部的にシールドされている??からだそうです)。尚、EMGにはアクティヴ向けのVol、Tone、ステレオジャック一式付属しています(秋葉原で合計500円程度で買える代物ですが)。
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