26フレットギター(通算30号機)製作記録
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今回のお客様は学生時代の先輩です。同窓会の席で盛り上がり、2年ほどスルーしていたのですが、意を決して作ることにしました。
結果的には私の作品史上、最もカッコよく、実用的なギターになったと思いますが、これに辿りつくまで随分余計なエネルギーを消費しました(苦笑)
まず、「先輩、要求仕様をまとめて下さい(^^)」とメールして返ってきたのが下の絵。・・・・愕然とした(田口トモロヲ風に)。
率直に言いまして、@絵がお上手ではない Aカッコよくない B弦楽器として物理的に成り立っていない箇所あり(26フレットがこの位置はあり得ない)、C私があまり価値を感じない仕様(五芒星のインレイ、無駄と思われるパーツの組合わせ)の4重苦です(T_T)。テンション急降下〜。
こういうお客様の場合、こちらから主体的に提案、説得していかないといけません。苦労の軌跡がCAD図に残っています。
とりあえずネックから製作を開始しました。LMIのネック材は異様に軽く、しかも柾目、切削も楽でした。また今度買おう。
ネックを極薄にするため、カーボンを入れました。
ボディはメイプルとKhaya。木目が素晴らしいです。
ペグはいつものスパーゼル。リバース加工がドライバー1つで簡単にできることを知りました。
ピックアップ資材です。
ピックアップをスラント(傾斜)仕様にする為、ベースプレートは市販品を参考に手作りしました。
コイルを巻きました。フロントは各ボビン5,000ターン、リアは7,000ターン(ボビンに収まるよう、電線は細めのAWG43)
左が通常のPAFコピー、右が私のオリジナル、極薄です。
ボディの製作工程。尚、スピードノブを用いる場合、POTは深めにセットしたほうが良いのでPOT周辺の彫り込みは不要でした。トレモロのポスト(1弦側)の近くに補強のメイプルをちょこんと入れました。この近くに通線ルートを彫るので強度が低下するのを懸念しました。
当初セミホローで進めていたのですがお客様より「ソリッドにしてくれ」の連絡(+_+)。まあ、何とかなりましたけどね。気を取り直してメイプルトップの接着です。
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